自動車保険の等級は引継ぎ可能!条件や方法を詳しく解説
作成日:2024年6月27日 更新日:2025年9月25日
自動車保険には20段階の等級があり、その等級によって保険料の割増引率が変化します。
等級は事故歴に応じて上下するだけではなく、無事故の場合でも1年に1等級ずつしか上がりません。そのため、仮に6級や7級などからスタートし、毎年無事故の状態が続いていても、最大の割引を受けるためには10年以上を要してしまうのです。
しかし、自動車保険の等級は、条件に応じて引継ぎが可能です。例えば、車を乗り換えた場合や家族間で引継ぎを行う場合などのケースが該当します。
本記事では、自動車保険の等級が引継げる条件や方法、自動車保険の切り替えタイミングについて詳しく解説します。
自動車保険の等級を引継ぎできるケース

自動車保険の等級を引継ぎできるケースとしては、主に次の4つのケースが挙げられます。
- 車を買い替えたケース
- 保険会社を乗り換えたケース
- 同居の家族に車を譲るケース
- 同居の家族が亡くなったケース
ここからは、それぞれのケースについて詳しく解説します。
車を買い替えたケース
車を新しく買い替えた場合は、「車両入替」と呼ばれる手続きをすることで、自動車保険の対象となる車を変更することが可能です。この場合、それまで乗っていた車の等級のまま新しい車に乗ることができます。
なお、「車両入替」を行う場合には、買い替えた車に合わせて保険料の差額の清算が必要です。
保険会社を乗り換えたケース
等級制度(ノンフリート等級制度)は、どの保険会社にも共通して存在する制度です。そのため、加入保険会社を乗り換えた場合でも、原則として等級は乗り換え前の等級のまま引継がれることとなっています。(ただし一部の共済を除きます。)
ただし、等級を引継ぐ際には、もともと加入していた自動車保険の契約満期日、あるいは解約日の翌日より7日以内に新しい自動車保険を開始させなければいけません。
同居の家族に車を譲るケース
通常、自動車保険の等級は6級から始まり、1年間無事故であれば翌年の更新時に1等級上がり、等級が上がるほど自動車保険料の割引率が大きくなります。
例えば、家族間で親が乗っていた車を子どもに譲る場合、記名被保険者を同居の家族に変更すると、子も同じ等級を引継ぐことが可能です。そして、残りの契約期間が無事故だった場合は、さらに1等級上がれます。
同居の家族が亡くなったケース
記名被保険者が死亡した場合、原則としてその人の財産は相続人へと引継がれます。例えば、同居していた親が亡くなり、子どもが親の自動車を遺産相続する場合、親が自動車保険に加入していれば、自動車保険の記名被保険者を同居の子に変更することによって親の等級をそのまま引継ぐことが可能です。
ただし、自動車保険では運転者の範囲が限定されているケースがあります。記名被保険者を変更する場合には、必ず運転者の範囲と実際に運転する人の範囲が合っているかを確認する必要があります。
自動車保険の等級を引継ぎできないケース

自動車保険の等級を引継ぎできないケースとしては、主に次の5つのケースが挙げられます。
- 2台目の車を購入して保険に加入するケース
- 解約してから一定期間が経過しているケース
- 保険会社から契約解除をされているケース
- 共済組合の自動車保険に加入しているケース
- 別居している家族
ここからは、それぞれのケースについて詳しく解説します。
2台目の車を購入して保険に加入するケース
現在自動車保険に加入している車(1台目)とは別に、2台目の車を購入して新たに自動車保険に加入する場合は、1台目の自動車保険契約の等級を新しい車に引継ぐことはできません。
ただし、保険会社によっては2台以上をまとめて契約することによって保険料が割り引かれる、いわゆる「セカンドカー割引」を選択することが可能です。セカンドカー割引では、2台目の車を新規の6等級からではなく、新規の7等級からスタートできます。1等級上の等級から保険料の支払いが始まるため、その分の保険料がお得になります。
解約してから一定期間が経過しているケース
自動車保険の解約日、あるいは満期日の翌日から、次の自動車保険の開始日までの期間が7日を超えてしまう場合は、等級は引継がれず、リセットされてしまいます。
ただし、単身赴任や海外出張などによって一度車を手放し、次の自動車保険の加入までに時間が空くことが分かっている場合は、保険会社に「中断証明書」の発行を依頼することで、現在の等級を最大で10年間維持できます。
保険会社から契約解除をされているケース
自動車保険の契約時には、保険契約者と記名被保険者の告知義務があります。この告知義務とは、保険会社が求める「告知事項」という契約上重要な事項に関して、事実を正しく報告する義務のことをいいます。
求められる告知事項は保険会社により異なりますが、一般的には次のような項目です。
- 記名被保険者に関する個人情報
- 契約する車についての情報
- 過去の自動車保険契約における証券番号や等級、事故件数、事故有係数適用期間など
- その他の契約(共済契約など)
仮に事故件数を偽るなど、事実とは異なる告知をすると、場合によっては契約が解除される可能性があります。保険会社から契約を解除されている場合には、自動車保険の等級の引継ぎもできません。
共済組合の自動車保険に加入しているケース
自動車保険には、保険会社が販売している保険と、共済組合が販売している保険があり、両者間で契約を変更する場合には、等級の引継ぎに注意しなければいけません。
保険会社によっては、無事故を証明するための書類の提出が必要になるか、そもそも引継ぎができないケースもあります。もし、現在共済組合から保険会社の保険へ乗り換えを検討している場合は、まず等級の引継ぎが可能かどうかを事前に確認しておきましょう。
保険会社・共済組合間の等級の引継ぎが難しい背景には、それぞれの保険会社間で契約者の前契約の情報などを確認し合う「ノンフリート等級情報交換制度」に加入していない可能性が考えられます。
別居している家族
記名被保険者による等級の引継ぎに関しては、同居の家族であれば扶養関係の有無や同一生計などを関係なく引継げます。また、配偶者であれば別居していても等級の引継ぎは可能です。
しかし、家族であっても、別居をしている場合は等級を引継ぐことはできません。例えば、子どもが大学通学のために下宿をしているものの住民票を移していない、といった場合でも、別居していると見なされるため等級の引継ぎはできません。
等級の引継ぎ方

等級の引継ぎ方は、次のような場合で異なります。
- 家族間での等級の引継ぎ
- 記名被保険者が死亡した際の等級の引継ぎ
- 保険会社を乗り換えた際の等級の引継ぎ
- 車を買い替えた際の等級の引継ぎ
それぞれの場合の引継ぎ条件や注意点について見ていきましょう。
家族間での等級の引継ぎ
親と同居している子どもが、新たに車を購入した場合には、一般的に任意の自動車保険への加入が推奨されます。しかし、同居の子どもが新たに保険を契約するとなると、保険料は高くなってしまいがちです。そこで、親の方が保険料の割引率が高い場合は、割引率の高い親の等級を子どもに引継ぐことで、子どもの保険料を安くできる可能性があります。
例えば親が17等級の場合に、親が子どもに等級を引継げば、子どもの等級も17等級です。ただ、等級を譲れば親の車は無保険状態となってしまいます。親が自分の車を手放すのであれば問題はありませんが、親が引き続き車に乗り続けるのであれば、新たに任意の自動車保険に加入することが推奨され、無保険状態にならないように注意が必要です。
なお、親が元の車の等級を子どもに譲り、新たに保険に入り直した場合は新規加入となり、親の等級は6等級となります。ただし、セカンドカー割引の適用条件を満たす場合については7等級となります。
等級引継ぎの手順としては次の通りです。
- 1先に加入している親の契約で車両入替手続きを行い、契約者・記名被保険者を子どもに変更する
- 2先に加入していた親の等級が子どもの車に引継がれる
- 3親は新たに自動車保険に加入する(セカンドカー割引の場合は7等級)
セカンドカー割引を利用すれば、7等級からのスタートが可能ですが、セカンドカー割引の適用には「すでに保有している車(1台目の車)の等級が11等級以上であること」といった条件がつけられているケースもあるため注意が必要です。
記名被保険者が死亡した際の等級の引継ぎ
記名被保険者が死亡した場合には、家族が自動車保険の等級を引継ぐことが可能です。この場合、等級の引継ぎができるのは、以下のいずれかに限られます。
- 死亡した記名被保険者の配偶者
- 死亡した記名被保険者の同居家族
- 死亡した記名被保険者の配偶者の同居家族
さらに、一度車を手放し、しばらく等級を引継がないという場合には、「中断証明書」を発行することで最長10年間、死亡した記名被保険者の持っていた等級を維持できます。
保険会社を乗り換えた際の等級の引継ぎ
保険会社を乗り換える際も、基本的にそれまでの等級を引継ぐことは可能です。ただし、一部の共済では損害保険会社への等級の引継ぎができない場合があります。
保険会社間で等級を引継ぐ場合は、契約期間中に保険会社を変更すると原則として等級が上がらないため注意が必要です。保険会社によって保険料や割引などの条件は異なるため、必ずしも満期のタイミングが良いというわけではないものの、自動車保険の切り替えのタイミングは慎重に行う必要があるでしょう。
また、原則として無保険の期間ができないように、現在の保険の満期日(あるいは解約日)と次の保険の補償開始日を同じ日にする必要があります。 仮に、車を手放してから次の車を手に入れるまでに時間がかかる場合は、「中断証明書」を発行して等級を保持しましょう。
車を買い替えた際の等級の引継ぎ
車を買い替えた場合は、「車両入替」の手続きをすることで等級が引継がれます。万が一、車両入替手続きをしないまま新しい車を運転した場合は、必要な補償が受けられない可能性があるので要注意です。車両入替の手続きは納車日が決まった際に早めに行いましょう。
仮に車両入替手続きを忘れてしまっていた場合でも、新しい車が納車された翌日より30日以内に車両手続きを行えば、納車日から車両入替をした日までに起きた事故でも補償を受けられます。ただし、この猶予が適用されるのは、一定の条件を満たす場合に限られています。
さらに、6等級以上の場合に、車を買い替えた際に車両入替の手続きをしておらず、新たに自動車保険に加入する場合は、新規契約になり等級は引継がれません。
車を買い替えた際は、車と同じように新たに自動車保険契約をするのではなく、契約車両を変更する手続きとなることを覚えておきましょう。
自動車保険の切り替えにお得なタイミング
自動車保険を切り替えるのであれば、自動車保険が満期になるタイミングがおすすめです。自動車保険が満期になるタイミングで切り替えると、等級をアップさせつつ、新しい自動車保険に加入できます。
一方、保険期間中に自動車保険を切り替えると、たとえ無事故であっても等級は上がらず、切り替え前の等級のままで契約することになり、等級アップの機会を逃してしまう可能性が考えられます。
自動車保険の切り替えを考えるのであれば、まずは満期日のチェックから始めましょう。
自動車保険の等級引継ぎ前には確認を
自動車保険の等級は、同居する家族や配偶者に引継ぐことが可能です。また、車を買い替えたり、保険会社を替えるときにも引継げます。
等級が引継げるということを理解しておけば、引継ぎ後の自動車保険料の節約ができる可能性があるため、自動車を譲る予定や買い替える予定がある場合は、等級の引継ぎや、等級を引継ぐ場合の時期から逆算して自動車を買い替えることも考えてみましょう。
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自動車保険について知る
自動車保険コラム
自動車保険とは?
自動車保険には、加入が義務付けられている「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」と、任意で契約する「自動車保険」があります。
二輪自動車および原動機付自転車を含む、全ての自動車に加入が義務付けられている自賠責保険は、対人補償(事故の相手方のケガ等)のみで、運転者であるご自身の怪我やお車の損傷や、他人の財物に損害を与えた場合の対物賠償は全くありません。また、補償限度額も一律で定められており、必ずしも実際の事故による高額請求に対応できるわけではありません。自賠責保険に加えて任意保険に加入することで、自賠責保険では足りない部分をカバーすることができます。
任意の自動車保険は、主に、「相手への賠償」、「ご自身のケガ」、「おクルマの損害(対象外にすることも可能)」の3つに分かれております。
相手方の補償には、自動車事故で、他人を死亡させたり、ケガをさせてしまい、法律上の賠償責任を負ったときに支払われる「対人賠償」、自動車事故で他人のモノを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負ったときに支払われる「対物賠償」があります。人の命に値段はつけることができず、また貴金属を運ぶトラックとの事故などの賠償は高額となることもあるため、対人賠償、対物賠償は無制限にしておくことが安心です。
ご自身のケガは、自動車事故により、ケガをしてしまったり死亡された場合に、実際にかかる治療費や損害に対して支払われる「人身傷害補償」があり、ご自身、および同乗者を守る大切な補償です。事故の責任割合に関わらず、ご自身や同乗者のおケガが補償されます。死亡や後遺障害が発生した場合、補償を受ける方の逸失利益などをもとに保険金が支払われます。補償を受けられる方の年齢や収入、ご家族構成などから保険金額を検討ください。
最後に、おクルマの損害は、事故によりお車に生じた損害に対して支払われる車両保険があり、お車の保険金額は、車両本体価格+付属品(いずれも消費税込)をもとに適正な金額で設定します。なお、お車の金額は、毎年保険更新ごとに年々下がっていきます。万が一全損事故のとき、マイカーローンだけが残ってしまった…とならないようにご契約いただくと安心です。
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