自動車保険

運転免許証の自主返納・運転経歴証明書について

作成日:2020年2月4日 更新日:2025年5月1日

高齢者の事故は年々増加傾向にあり、ニュースなどで大きく取り上げられる機会も増え社会問題化しています。自動車事故はひとごとではなく誰でも起こす可能性のあることです。特に高齢者は本人に気を付けている気持ちがあっても、加齢による動体視力や身体機能の衰えなどから自動車事故を起こしてしまうケースが少なくありません。そのため体調不良などの明確な理由がなくてもニュースなどを見て不安に感じ、免許を持ち続けていいのか迷っている人もいることでしょう。

この記事では免許返納を検討している人に向けて、免許返納制度の内容や申請方法、運転経歴証明書のメリットなどについて紹介します。免許返納や運転経歴証明書に関して多く見られる疑問についてもQ&A形式で解説しているのでぜひ参考にしてください。

免許返納制度とは?

免許返納制度とは取得している運転免許証を自主的に返納できる制度です。運転免許証を取得していると車の運転を認められるだけではなく、公的な身分証明書としても利用できるなど便利に使えます。しかし年齢を重ねるにつれて高まる運転リスクを考慮し、今後運転をやめようと考えている場合には不要となる運転免許証を手放すのも選択肢の1つです。免許を自ら返納すると特典を受けられる運転経歴証明書の発行もできます。

運転免許証を自主的に手放すには、従来の法律だと免許証の更新手続きを行わない方法しかありませんでした。しかし道路交通法の改正により1998年に免許返納制度が施行されたことで、更新手続きの時期を待たずに自分が不要となったタイミングで免許証を返納できるようになっています。

運転免許を返納する方法

運転免許証の返納をスムーズに進めるためには、どのような手続きを行えばよいのかを事前にきちんと把握しておくことが大切です。また返納方法を確認するだけではなく、手続き後の帰路についてもきちんと考えておく必要があります。返納手続き終了後は無免許となり運転ができないため、公共交通機関や家族の車で行き、帰りの足をしっかりと確保しておきましょう。

手続きができる場所と持ち物

運転免許証の返納手続きを行える場所は、住所地を管轄する警察署や最寄りの免許センターです。同じ市区町村に限らず同じ都道府県内であれば通常は手続きできます。自治体によって異なる場合はあるものの一般的には平日のみの受付で、手続きの際に必要なものは主に免許証と印鑑です。紛失などにより免許証が用意できないときにはマイナンバーカードや住民票などを身分証の代わりにできます。ただし自治体によっては必要なものが異なる場合もあるため事前に確認しておいたほうが万全です。

運転経歴証明書の申請方法

運転免許証を自主返納すると運転経歴証明書の交付が受けられます。運転経歴証明書の申請場所は返納手続きと同じく住所地を管轄する警察署や最寄りの免許センターなどです。交付申請は免許返納の手続きと同時にできますが、その際には別に交付手数料1,100円も必要となります。

さらに警察署の窓口で申請する場合には顔写真(縦3cm×横2.4cm)も用意しなければなりません。交付申請できる期限は返納して運転免許の取り消しを行った日から5年以内です。

代理人が申請する方法

運転免許証の返納は免許証の取得者本人により手続きを行うことが基本のルールです。ただし本人が手続きを行えない特別な事情があり、なおかつ本人の意思による手続きであることが確認できる場合に限り代理人による申請が認められています。

代理人が免許返納の申請を行う場合は、本人が手続きする場合に必要となるものに加えて委任状と誓約書、代理人の身分証明書も用意しなければなりません。さらに運転経歴証明書の代理申請を行う場合には代理人の印鑑、委任状、誓約書も併せて持参します。自治体によっては必要なものが異なる場合もあるため事前に確認しておくと安心です。また免許証を取得した本人の自筆による委任状の作成が難しいときには事前に申請先へ相談しておきましょう。

運転経歴証明書とは?

運転経歴証明書とはその名の通り運転の経歴を証明するものです。すべての運転免許の取り消し申請を行った日から5年をさかのぼった日までの運転経歴を証明でき、有効期限もなくずっと身分証明書として利用できます。

もともと免許返納制度は「免許を返納したい」という声を受けて施行されたものですが、実際に制度が導入されると身分証明書にもなる運転免許証を手放す不自由さに不安の声も上がりました。そこでその不安の解消策として2002年に導入されたのが運転経歴証明書です。

運転経歴証明書は見た目が運転免許証と似ていますが、あくまで運転経歴を証明するものであり持っていても運転はできません。記載されている内容は運転免許証に明示されていた免許取得日や免許を受けていた車両の種別、交付番号などです。交付番号の末尾には運転経歴による区分が示されていて1は優良運転者、2は一般運転者、3は違反運転者であることを意味しています。

運転経歴証明書の特典

運転免許証を返納すると車の運転ができなくなるため、これまでに比べて移動が不自由になるなど生活に不便が生じることがあります。そのため各都道府県では利用者が少しでも不便を感じないようにと、運転経歴証明書の提示で受けられるさまざまな特典を用意して免許返納者の支援を行っています。特典を受けられるかどうかは店舗や施設などに貼り付けてある「高齢者運転免許自主返納ロゴマーク」で確認可能です。

具体的な特典内容は各店舗などにより異なりますが、たとえば大阪府では大阪モノレールが「モノレール沿線ぶらり1day Thanks30周年チケット」の100円引きを行っています。また神奈川県にある電動アシスト自転車専門店アシストヨコハマで運転経歴証明書を提示すると、電動アシスト自転車をメーカー希望小売価格より15,000円割引で購入可能です。さらに熊本県では協力事業者のタクシーを利用することで運賃が1割引になるなど、車の代替移動手段を利用しやすくなるさまざまなサービスが各都道府県で提供されています。

実際にどのような特典を受けられるかは自治体によって異なるため、住んでいる都道府県のホームページや警視庁の公開している加盟企業一覧などで確認しましょう。

運転経歴証明書の発行が認められないケース

運転経歴証明書は運転免許証を持っていた人であれば必ず誰でも交付されるものではありません。具体的に発行が認められないケースとは、返納する免許証の有効期限が切れている場合です。さらに違反などにより受けた点数が一定基準に達するなどして、免許停止や取り消しなどの行政処分を受けている人も交付してもらえません。

また免許取得後1年以内に交通違反による点数が一定以上になり、再試験を求められている場合も発行してもらえないため注意が必要です。
加えて記憶力や判断力をチェックする認知機能検査で、認知症のおそれがある第1分類の判定が出たら運転経歴証明書の発行は認められません。そもそも運転免許取り消し処分となり免許証の自主返納ができないからです。

免許返納や運転経歴証明書に関するQ&A

実際に手続きを行おうとすると、より詳細な事項についてわからないことや気になる点が出てくる場合はあるものです。ここでは免許の返納や運転経歴証明書の発行について出やすい4つの疑問点についてQ&A形式で解説します。

自動車保険の解約や変更手続きを忘れずに

免許の返納手続き後に忘れてはならないのが自動車保険の手続きです。所有している車を運転する人が自分以外にいない場合には、保険料を無駄に支払わないためにも迅速に解約手続きを行いましょう。加えて売却など車の処分について考えることも大事です。売却の際には利用する中古車買い取り業者によって運転経歴証明書の特典を使えることもあります。

一方、所有していた車をこれまで一緒に利用していた家族が続けて運転する場合には、契約内容の見直しを行います。運転者が変わるため年齢制限の変更などの手続きが必要です。また自動車保険は同居する家族であれば保険料の割引率が決まる等級を引き継げます。所有車をあらたに運転する同居家族がいる場合は解約するより引き継いだほうがお得です。

まとめ

運転免許を自主的に返納できる免許返納制度は、過去に行政処分を受けているなど一定の要件に該当していなければ年齢問わず誰でも利用可能です。利用すれば高齢になるとともに増える交通事故のリスクを防げるだけではなく、運転経歴証明書によるさまざまな特典や家族の安心も得られます。

免許証の返納や運転経歴証明書の発行は手続きの場所や必要なもの、申請の流れを知っておけば特に難しいものではありません。ただし手続き後の帰路の足を用意しておいたり、手続き後に行うべきことを忘れないようにしたり、といった点には気を付ける必要があります。また運転免許証は一度返納したら再度有効にすることはできないため事前に十分な検討も必要です。免許返納制度の内容を理解したら必要に応じて上手に活用しましょう。

自動車保険について知る

自動車保険コラム

自動車保険とは?

自動車保険には、加入が義務付けられている「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」と、任意で契約する「自動車保険」があります。

二輪自動車および原動機付自転車を含む、全ての自動車に加入が義務付けられている自賠責保険は、対人補償(事故の相手方のケガ等)のみで、運転者であるご自身の怪我やお車の損傷や、他人の財物に損害を与えた場合の対物賠償は全くありません。また、補償限度額も一律で定められており、必ずしも実際の事故による高額請求に対応できるわけではありません。自賠責保険に加えて任意保険に加入することで、自賠責保険では足りない部分をカバーすることができます。

任意の自動車保険は、主に、「相手への賠償」、「ご自身のケガ」、「おクルマの損害(対象外にすることも可能)」の3つに分かれております。

相手方の補償には、自動車事故で、他人を死亡させたり、ケガをさせてしまい、法律上の賠償責任を負ったときに支払われる「対人賠償」、自動車事故で他人のモノを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負ったときに支払われる「対物賠償」があります。人の命に値段はつけることができず、また貴金属を運ぶトラックとの事故などの賠償は高額となることもあるため、対人賠償、対物賠償は無制限にしておくことが安心です。

ご自身のケガは、自動車事故により、ケガをしてしまったり死亡された場合に、実際にかかる治療費や損害に対して支払われる「人身傷害補償」があり、ご自身、および同乗者を守る大切な補償です。事故の責任割合に関わらず、ご自身や同乗者のおケガが補償されます。死亡や後遺障害が発生した場合、補償を受ける方の逸失利益などをもとに保険金が支払われます。補償を受けられる方の年齢や収入、ご家族構成などから保険金額を検討ください。

最後に、おクルマの損害は、事故によりお車に生じた損害に対して支払われる車両保険があり、お車の保険金額は、車両本体価格+付属品(いずれも消費税込)をもとに適正な金額で設定します。なお、お車の金額は、毎年保険更新ごとに年々下がっていきます。万が一全損事故のとき、マイカーローンだけが残ってしまった…とならないようにご契約いただくと安心です。

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