自動車保険

AEBとは?ASVとの違いや自動車保険の割引についても解説

作成日:2022年12月15日 更新日:2025年5月1日

AEBとは車が自動的に障害物を検知しスピードを落とす衝突回避装置のことです。作動によって衝突の衝撃を和らげたり、ぶつける前に停車できたりする可能性を高めます。車にAEBが搭載されていることによって、予期しない事故の予防、さらに保険料が安くなるなどのメリットがあります。

本記事ではAEBの特徴やASVとの違いを見ていきましょう。検討中の車などにAEBが搭載されているか確認する方法もあわせて紹介するので、購入する車を選ぶ際にご活用ください。

AEBとは

AEBは、「Autonomous Emergency Braking」の略で、自動ブレーキを意味する言葉です。別名を「Autonomous Emergency Braking System」、つまり先進緊急ブレーキともいいます。

AEBが作動する仕組みは、まず車側のセンサーが車の周囲に障害物を検知します。この時点で運転席では音が鳴る、モニターに障害物検知を示す表示が出るなどのサインが出ます。それでも運転者がブレーキを踏むなど回避動作を起こさない場合、ブレーキが作動して衝突回避を試みる流れです。

先行車などの障害物まで少し距離がある時点では、まず弱いアシストブレーキで減速が行われます。運転者による動作がなく、そのまま障害物との距離が縮まると、ブレーキが強まり停車します。

AEB搭載車であっても、そもそもの車のスピードが速い等の理由で衝突までに停車できないケースも多いため、事故はゼロとは言えませんが、それでもAEBを搭載しない車に比べて被害は小さく安全性は格段に高まっているといえます。

AEBを車に搭載する効果

AEBを車に搭載すると、次のような効果が期待できます。ここではAEB搭載車のメリットを解説します。

衝突事故を予防する

AEBは衝突事故の予防に役立ちます。通常、運転中のドライバーは周囲を常に気にかけているものですが、何らかの理由で障害物に気付かないこともゼロではありません。このときAEBによって減速と警告が行われるだけで障害物に気付き、ブレーキをかければ衝突事故を回避できます。ドライバーがブレーキをかけられなくても、自動でブレーキがかかることで衝突前に車が停まることもあります。

事故の被害を軽減する

AEBが搭載されていると万が一、車が障害物に衝突して事故になってしまったときも被害を軽減することができます。

車が衝突したときの被害の大きさは、衝突時の車のスピードに応じて変わります。スピードが速ければ壊れるものも増え、怪我の可能性も高まるでしょう。AEBがついていると衝突前に車のスピードが落ちるため、被害の軽減につながります。

保険料が安くなる

AEBのついた車は上記のように事故が予防されたり、衝突時の被害が軽減されたりするため、保険料が安くなるのもメリットです。自動車保険料は毎年の出費になるため、車の購入時に保険料が安い車を検討したほうがお得といえます。

作動しないケースもあることに注意する

AEBが作動しないケースには、さまざまなパターンがあります。

まずAEBのセンサーがうまく働かないケースです。例えば雨、雪、霧などで天気が悪い場合や、センサー付近に汚れや遮蔽物がついている場合、暗闇や逆光が原因でカメラにうまく写らない場合などが挙げられます。

他には飛び出しなど急に障害物があらわれた場合や、ドライバーがアクセルを強く踏んだ場合などの際もAEBが作動しないことあります。

AEBとASVの違いを解説

AEBとよく似たものにASVがあります。混同されやすいですが明確な違いがあるため、確認しておきましょう。

そもそもASVとは

ASVは「Advanced Safety Vehicle」、つまり「先進安全自動車」のことです。先進安全自動車とは先進的な安全装備を搭載した車のことを指します。

ASVに搭載された安全装置にはAEB以外に、誤発進抑制装置、車間距離制御装置、車線逸脱警報装置、リアビークルモニタリングシステムなどがあります。

誤発進抑制装置はアクセルとブレーキの踏み間違いを検知し、エンジン出力を抑えて警告音やブレーキで被害を軽減するものです。

車間距離制装置はACCと呼ばれ、高速道路などの長距離走行で先行車との車間距離を自動的に検知し、車間距離を維持したままの走行を支援します。

車線逸脱警報装置は、運転中に車線をはみ出しそうになった場合、カメラで検知を行い警告音、モニターの警告灯などで知らせてくれます。

リアビークルモニタリングシステムは「後側方接近車両注意喚起装置」のことです。車の横後方の死角をセンサー感知し、例えば車線変更の折など他の車がいる場合に通知してくれるシステムです。

AEBとASVの違い

AEBはここまで解説してきたように、ブレーキを作動させ衝突回避を図る安全装置のです。ASVはAEBなどの安全装置を搭載した車のことを指すことから、AEBはASVの種類の一つであることが分かります。

ASV割引を利用できる

ASVは、自動車の任意保険をかけるときにASV割引を利用できます。ASV割引があると保険料が割引されるためお得です。ただし適用条件があり、一般的なASV割引の適用条件は、以下のとおりです。

車のタイプ自家用普通乗用車、自家用小型乗用車、自家用軽四輪乗用車のいずれかである
装備条件AEBが装備されている
発売時期発売から3年以内の型式である

多くの場合、上記3つの条件すべてを満たす自動車について、保険料のASV割引が適用されます。

このとき「発売から3年以内」との条件がつけられているのは、3年以上が経つと車種による事故率の統計が判明し、型式別料率クラス制度によって、実際に事故が少ない車であれば保険料が安くなるためです。発売3年以内では統計が不十分なため、ASV割引として一律の割引が用意されています。

AEBが搭載されているか確認しよう

AEBが搭載されているかどうかは販売店に確認するのが確実です。またメーカーのWebサイトからも確認できます。

Webサイトで確認する際は、AEBの名称に注意しましょう。各メーカーでAEBの呼び方が違っていることがあります。代表的なメーカーにおける呼称を以下に掲載するので、参照してください。

トヨタ
レクサス
プリクラッシュセーフティ
スマートアシストの衝突回避支援システム
日産インテリジェント エマージェンシーブレーキ
ホンダ衝突軽減ブレーキ(CMBS)
Honda SENSING
シティブレーキアクティブシステム
マツダスマート・ブレーキ・サポート(SBS)
三菱AEBS
AEBS2
スズキAEBS
AEBS2
スバルプリクラッシュブレーキ
アイサイト
BMW衝突回避・被害軽減ブレーキ
メルセデスベンツアクティブブレーキアシスト
MINIドライビング・アシスト
衝突回避・被害軽減ブレーキ
フォルクスワーゲンプリクラッシュブレーキシステム
ブレーキアシスト
オールイン・セーフティ
  • 本記事の情報は2022年11月時点での情報です。最新の情報は各公式Webサイトをご確認ください。

このようにAEBはメーカーによってさまざまな呼び名で呼ばれています。ただ多くのメーカーで「自動ブレーキ」といえばAEBのことを指しているため、カタログやWebサイトで分かりにくい場合はメーカーに問い合わせて確認してみましょう。

さらにWebサイトやカタログでAEBの名称が掲載されている場合も、車への実際の搭載はオプション扱いとなっていることもあります。このため車を購入する際は、販売店の担当者に「AEBが装着されているもの」を希望していることを伝える、もしくは見積もりなどの確認時にAEBの取り扱いついて確認しておくと安心です。

なおAEBが搭載されているかどうかは車検証に記載されていません。すでに乗っている車のAEBがついているかどうかを確認したい場合も、販売店の担当者に確認することをおすすめします。

AEBは後付けできない

AEBは後付けができません。購入時に搭載する必要があります。ただし誤発進等抑制装置は後付けが可能です。もし自分の車にAEBが搭載されておらず、買い替えの予定もない場合は、誤発進等抑制装置の後付けを検討するのもよいでしょう。

割引でどれくらい安くなる?

先述のとおり任意保険の契約時、AEBが装着されていることを条件に割引を受けることができます。AEBがついている車は、ASV割引でどれくらい保険料が安くなるかを表にまとめました。

車種対象期間割引率
自家用普通乗用車
自家用小型乗用車
自家用軽四輪乗用車
AEB装着あり
発売後3年以内の型式
型式発売開始後3年間一律 9%
  • 上記の情報は2022年11月時点の情報です。最新の情報は各メーカーや保険会社の公式サイトをご確認ください。

保険料の割引率は、さまざまな条件によって算出された保険料の9%と決められています。AEBの種類や性能、メーカーなどによって割引率が変わることはありません。

4年目以降の保険料には型式別料率クラスが適用される

一律9%のASV割引は、型式発売後4年が経過すると適用されなくなり、代わりに「型式別料率クラス」が適用されます。

型式別料率クラスとは、自動車の型式ごとの事故実績に基づいて、保険料を複数の料率クラスに分けたものです。車の用途によって、自家用(普通・小型)乗用車の場合は17段階、自家用軽四輪乗用車は3段階の料率クラスがあります。

ここで参照されるのは保険料ではなく、参考純率と呼ばれるものです。参考純率は「事故発生時に保険会社から支払われる保険金」のことで、保険会社ではなく、料率算出団体によって算出されます。参考純率を参照した結果、事故リスクの高い車種については料率クラスが上がります。

料率算出団体は膨大なデータから事故リスクを計算していますが、発売後まもない車はどの程度の事故リスクがあるかを正確に算出できません。そこで発売後3年以内の型式については、AEB装着によって事故リスクが低いと判断され、一律割引が適用されています。型式発売以降3年が経過すると、事故リスクを判断するためのデータが集まるため、実際の事故リスクによって料率が判定され、一律割引はなくなります。

まとめ

AEBは車の運転に際して周辺の障害物を検知し、ブレーキ動作を自動でアシストするシステムで、事故防止や事故の被害軽減に役立ちます。AEBがついている場合は自動車保険の割引が適用されることもあり、ぜひ導入したいシステムです。

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自動車保険について知る

自動車保険コラム

自動車保険とは?

自動車保険には、加入が義務付けられている「自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)」と、任意で契約する「自動車保険」があります。

二輪自動車および原動機付自転車を含む、全ての自動車に加入が義務付けられている自賠責保険は、対人補償(事故の相手方のケガ等)のみで、運転者であるご自身の怪我やお車の損傷や、他人の財物に損害を与えた場合の対物賠償は全くありません。また、補償限度額も一律で定められており、必ずしも実際の事故による高額請求に対応できるわけではありません。自賠責保険に加えて任意保険に加入することで、自賠責保険では足りない部分をカバーすることができます。

任意の自動車保険は、主に、「相手への賠償」、「ご自身のケガ」、「おクルマの損害(対象外にすることも可能)」の3つに分かれております。

相手方の補償には、自動車事故で、他人を死亡させたり、ケガをさせてしまい、法律上の賠償責任を負ったときに支払われる「対人賠償」、自動車事故で他人のモノを壊してしまい、法律上の損害賠償責任を負ったときに支払われる「対物賠償」があります。人の命に値段はつけることができず、また貴金属を運ぶトラックとの事故などの賠償は高額となることもあるため、対人賠償、対物賠償は無制限にしておくことが安心です。

ご自身のケガは、自動車事故により、ケガをしてしまったり死亡された場合に、実際にかかる治療費や損害に対して支払われる「人身傷害補償」があり、ご自身、および同乗者を守る大切な補償です。事故の責任割合に関わらず、ご自身や同乗者のおケガが補償されます。死亡や後遺障害が発生した場合、補償を受ける方の逸失利益などをもとに保険金が支払われます。補償を受けられる方の年齢や収入、ご家族構成などから保険金額を検討ください。

最後に、おクルマの損害は、事故によりお車に生じた損害に対して支払われる車両保険があり、お車の保険金額は、車両本体価格+付属品(いずれも消費税込)をもとに適正な金額で設定します。なお、お車の金額は、毎年保険更新ごとに年々下がっていきます。万が一全損事故のとき、マイカーローンだけが残ってしまった…とならないようにご契約いただくと安心です。

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